だるろぐ

明日できることは、今日しない。

8月10日:伊勢鉄道、御朱印、俺の駅

8月10日は宿で母・妹夫婦・甥・姪で朝食をとり、お別れ。母は大阪の知り合いと会いに*1、義弟家族はクルマで香川・直島&うどんツアーに行くらしい*2。無職のお仕事はまだ稼働日だったので、どこかのカフェに引きこもって仕事をしてもよかったのだけど、まぁ、放置していても大丈夫そうだったので、兼ねてからちょっと考えていた計画を発動することにした。

伊勢鉄道

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まず、名張から近鉄で津へでて、伊勢鉄道に乗車。河原田という駅へ向かう。

伊勢鉄道というのは、津(県庁所在地のくせに何もない)と四日市(ぜんそくで有名な三重県最大の街)を結ぶローカル線。元三重県民のくせによく知らなかったのだけど、三重県の JR は畿内から伊賀上野を経て、亀山で四日市・名古屋方面と津・伊勢市(伊勢神宮のある街)・南紀方面へ分岐する。なので、名古屋 → 伊勢・南紀へは割と内陸にある亀山を経由する必要があり、並行する近鉄線と比べて不利だった。

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そこで短絡線が欲しいなーとおもって建設されたのが、今の伊勢鉄道らしい。かつては JR 線の一部だったが、単体としては不採算路線なので「赤字路線は第三セクターにするやでー」ルールに則り切り離された。とはいえ、「特急南紀」や「快速みえ」など JR 東海所属の車両が伊勢鉄道線を日常的に利用しているし、伊勢鉄道側も厳密には JR の所有となる河原田以北の路線で乗務員交代をしない。もう、お前、JR でええんちゃうんか? 津駅でも JR のホームを間借りしてる格好だし……すげえわかりにくい。

近鉄津駅から乗り換える場合は、一度改札を出てしまうのがわかりやすい。窓口(近鉄の特急券なんかを売ってるところ)で「伊勢鉄道の河原田駅までの切符をください」と頼むと、「あぁ、JR のですね、510円です」といって売ってくれる。切符は磁気券ですらなく、完全にただの厚紙だ。

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関東の人にはあまり想像できないかもしれないけれど、近畿エリアでは基本的に 私鉄が強く、JR はショボい。とくにこの辺りは、伊勢湾台風で壊滅的被害を受けた近鉄が軌道幅を大阪線と共通の広軌にするなど思い切った投資を行ったので、完全に差がついてしまった。隣の近鉄線からはピカピカの長編成車両がバンバン発車しているのに、JR 側はときどき思い出したかのように車両が立ち寄る程度だ。伊勢鉄道で運用されている車両も1両編成の気動車という完全なローカル仕様。ワンマン運行のための料金収受設備がある。

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でも、線路は割と立派……単線区間もあるけど、複線にする計画で用地買収がされているようで、広々としている。とはいえ、この路線が複線化されることは未来永劫なさそうだけど……。

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都波岐神社・奈加等神社

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乗っていた列車は四日市行きだったけれど、伊勢鉄道路線としては JR 関西本線と合流する河原田が終点。ここで降りて、伊勢一之宮・都波岐神社へ向かう。そういえば、列車を降りるときハンドタオルを座席に忘れたのだけど、地元の高校生君が届けてくれた。ありがとう……心優しいのぅ。

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都波岐神社までは徒歩40分ぐらいだろうか。鈴鹿川をまたぐ新しい橋を渡り、先ほど乗ってきた伊勢鉄道をくぐると、小さな神社があった。

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正直なところ、規模的には見るべきものはない。神主さんも社務所には不在で、自宅までお邪魔して御朱印をいただいてしまった。もしかしたらクーラーで涼みながら高校野球でも楽しんでたのかもしれない。御朱印は300円だけど、申し訳ないから 1,000 円置いてきた。

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任務完了(`・ω・´)ゞ 古い友人がこの前まで奉職していたという椿大社(こちらも伊勢一之宮だそうな、規模的には今回行ったところとは段違い)にも行ってみたかったけど、今回はちょっと足が足りない。今度、バイクで墓参りすることがあれば寄ろうかと思う。

柳駅

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時刻は昼の1時。一番暑い盛りだけど、また頑張って歩き出す。周りは一面、淡く黄色に色づいた田んぼ。こういう道を歩くのは久しぶりで結構楽しかったけど、親父にもらった草履は足に合わず、あちこちに水ぶくれができた(ちなみに藁帽子に作務衣という謎スタイルで歩いていた。修行僧かな?)。いつも履いているウレタン底の安いヤツの方が、僕にはあっているらしい。適当なところでお昼ご飯を食べたかったけれど、ピッタリなお店もなく……だんだんテンションが下がってきた。途中、国道沿いにぽつんとたっているファミリーマートを見つけて、絆創膏とおにぎり、お茶を買えたときは心底安堵した。稲穂の海の中で遭難するとか、マジで勘弁。無計画な一人歩きは好きでたまによくやるのだけど、ときどきヒドい目にも合う。

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2時間ほども歩いただろうか、ようやく小さな集落にたどり着く。小さいながらこざっぱりと掃除が行き届いた神社でお参りをした。

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この集落には近鉄の支線・鈴鹿線が通っていて、僕の名字を冠した(?)柳駅が設置されている。以前にも通ったことはあるが、その時は単に通過しただけだったので、一度自分の足で訪れてみたかった。

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単線でホームは1つだけだが、昼間でも上下それぞれ毎時2便の電車(気動車じゃない!)が止まる。IC カードも利用できる点は、伊勢鉄道も見習ってほしい。切符の販売は内容だったので、iPhone の SUICA で入場した。この日はモバイル SUICA の調子が悪く、アプリにログインできないためオンラインチャージができない。残高が足りるか少々不安だったけれど、名張(スーツケースを預けてある)までは十分行けそう。

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電車がくるまで15分ほど待たされたけれど、駅前には謎のオブジェが飾ってあって、退屈はしなかった。この日は結局、3km(神社まで)+5km(駅まで)ほど歩いただろうか。時刻は3時を回っていた。

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やがて、4両編成の電車がやってきたので、それに乗って伊勢若松へ。各駅停車で白子(鈴鹿サーキットの最寄り駅かな?)に出て、伊勢志摩ライナーにのった。

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そのあとは名張でコインロッカーに預けてあったスーツケースを回収して、桜井にとってあった宿にチェックイン。シャワーを浴びて、また近鉄に乗り、田原本で旧友と焼き肉を楽しんだ。この日は車窓から望む夕日が少しきれいで、何となくいい日だったなと思った。たいへんよく無駄にした。

*1:自分がまだ幼少のみぎり、大阪に住んでいた頃のお隣さんらしい。付き合い長いなぁ……娘さんが同い年だったけど、今頃何してんだろう?

*2:東京から? 元気だなぁ!!