1月11日:バイクで大三島を一周してきた
※本当は Surface Pro X の開封記事を書く予定でしたが、ちょっとしたミスで発売日の受け取りに失敗したので、違うネタをお届けします(↓ こいつ、ウッキウキで Togetter にまとめてるんだろうなぁって思うと怒髪冠を衝く思いですが、わざわざ自分で事情を解説するのはもっと馬鹿らしいので、興味のある人は Togetter でも見てください。)。
「だるやなぎ、Surface Pro X を購入するも受け取りに失敗する」をトゥギャりました。 https://t.co/UVfwLzetKm
— しばやん (@shibayan) 2020年1月14日
三連休の初日。天気予報によると晴れるのはこの日だけのようなので、確定申告の準備はいったん棚上げし、バイクに乗る。行先は決めてなかったが、正月に S660 で大三島を半周したとき「バイクのほうが楽しそうだなぁ」と思ったのをふと思い出し、早速やってみることにした。
大三島は、つま先を西に向けて短いブーツのような恰好をしており、その外周には県道51号線という環状線が敷かれている。しまなみ海道のインターから大三島に降りると51号線の東側に出るが、それを少し北にたどり、ちょうど足首部分を貫く県道21号線に折れて西進すると、山を抜けて島の反対方向にある大山祇神社へ素早く抜けられる。そのため、この51号線をわざわざぐるっと回る人はあまりいないが、一部を除き2車線が整備されているので割と走りやすい。海に向けて下る坂道、ちょっとエキサイティングだけどけっして難しくはないワインディング、鄙びた港……外周40kmほどだが、なかなかにバラエティに富んだ風景を楽しめる。波をかぶることがあるのか、道の上にたまに砂が浮いていること、落ち葉が広がる季節のあること、ときどき地元の人や自転車と出会うこと(学校もあるので子どもたちには注意)などに注意する必要はあるが、誰もいないところは誰もいないので、ちょっとハメを外すことだってできる。
島は南回りで巡るのがよいだろう。左手に海を近くに感じることができる。ところどころに朽ちかけたモノレールがあるが、たぶんミカンを運ぶためのものだろう。ときどきバイクを止めて、それがどこまで続いているのか眺めてみても楽しい。
島でごはんを食べるところはいくつかあるが、今回は道の駅で「マハタ」という魚の定食を食べた。「高級魚でしられるクエと同じハタ科の魚、プリプリとした触感と今注目されるコラーゲン」が売りだそうだが、値段はともかく、なかなかおいしかった。
寒風のなかバイクを駆ると、温泉に入ってあったまりたくなる。少し前まで、この島には「多々羅温泉しまなみの湯」という温泉施設があったが、残念ながら西日本豪雨で被災してしまった。
代わりに「しまなみドーム」というところにある温泉施設が使えるが、個人的には今治まで戻り、新しくできた喜助の湯に入るのがおすすめ。ラウンジはちょっと高いけど、岩盤浴、鳥かごチェア、ハンモック、地酒バー、マンガ、ファミコン・スーファミミニ、各種ボードゲームまでそろっている。追加料金さえ払えば、夜の11時以降も滞在可能。朝までゴロゴロできるので、カプセルホテルっぽく使うこともできるみたい。お風呂は何回でもはいれるし、お腹がすいたらご飯も食べられるので、飽きるまでゆっくりするといいだろう。
「温泉は湯冷めするからちょっと……」という人は、来島海峡 SA の2階にあるマッサージチェアはどうだろう。来島海峡大橋の景色を眺めながら、タダで全身をモミモミしてくれる。15分ぐらいで次の人に譲るのがマナーだが、存在をあまり知られていないせいか、並んだり急かされることはいまだない。
まだまだ書き足りないことがある気がするが、今日はここまで。Surface Pro X の発売日受け取りに失敗したショックから立ち直るためにも、早く寝る。
UWP:SoftwareBitmap を縮小する
はてなブログにデカい写真を貼るときのフローがめんどくさい。どれぐらいめんどくさいかというと、ブログを書くペースが月1回に落ちるぐらいめんどくさい。
――というわけで、年始は画像を縮小できるアプリを開発していた。要件は以下のとおり。
- [共有]コマンドに対応(必須)
- シンプル。ブログへのアップロードに使いそうな機能しか追加しない
- 画像の縮小(できた)
- 画像の回転(すぐできそうだけどやってない)
- 顔認識して隠す(進捗半分)
- 画像のクロップ(優先度低)
UWP アプリの開発は1年以上ぶりで、右も左もわからぬ。Microsoft Docs をさまよった結果、内部での画像データは SoftwareBitmap あたりで持つのがよさげだったが、当初は縮小の方法もいまいちわからかった。
Win2D を使う
そういうときは、やっぱり StackOverFlow だよね。親切にも SoftwareBitmap の拡張メソッドにしてくれていたので、そのまま使うことにした。ちなみに、これを利用するには NuGet で Win2D パッケージを別途インストールする必要がある。
// https://stackoverflow.com/questions/41251716/how-to-resize-a-softwarebitmap public static SoftwareBitmap Resize(this SoftwareBitmap softwareBitmap, float newWidth, float newHeight) { using (var resourceCreator = CanvasDevice.GetSharedDevice()) using (var canvasBitmap = CanvasBitmap.CreateFromSoftwareBitmap(resourceCreator, softwareBitmap)) using (var canvasRenderTarget = new CanvasRenderTarget(resourceCreator, newWidth, newHeight, canvasBitmap.Dpi)) using (var drawingSession = canvasRenderTarget.CreateDrawingSession()) using (var scaleEffect = new ScaleEffect()) { scaleEffect.Source = canvasBitmap; scaleEffect.Scale = new System.Numerics.Vector2(newWidth / softwareBitmap.PixelWidth, newHeight / softwareBitmap.PixelHeight); drawingSession.DrawImage(scaleEffect); drawingSession.Flush(); return SoftwareBitmap.CreateCopyFromBuffer(canvasRenderTarget.GetPixelBytes().AsBuffer(), BitmapPixelFormat.Bgra8, (int)newWidth, (int)newHeight, BitmapAlphaMode.Premultiplied); } }
おおむね快適に動作するが、特定のサイズ(縦×横)の組み合わせで画像が乱れる問題が見つかったのが問題(割ったり、int でキャストしているところでなんかおかしいのかなぁ)。頑張って直してみようとしたが、自分には無理だった。
BitmapEncoder を用いる(WrietableBitmap 経由)
というわけで、基本に戻ることにした。BitmapEncoder を生成し、SoftwareBitmap を割り当てて、Transform してもらう。http://c5d5e5.asablo.jp/blog/2017/08/08/8642588 で提示されていたサンプルコードをベースに、SoftwareBitmap の拡張メソッドにしてみた。
// http://c5d5e5.asablo.jp/blog/2017/08/08/8642588 public static async Task<SoftwareBitmap> ResizeAsync(this SoftwareBitmap source, float newWidth, float newHeight) { if (source == null) return null; using (var memory = new InMemoryRandomAccessStream()) { // BitmapEncoder を用いメモリ上で source をリサイズ var id = BitmapEncoder.PngEncoderId; BitmapEncoder encoder = await BitmapEncoder.CreateAsync(id, memory); encoder.BitmapTransform.ScaledHeight = (uint)newHeight; encoder.BitmapTransform.ScaledWidth = (uint)newWidth; encoder.BitmapTransform.InterpolationMode = BitmapInterpolationMode.Fant; encoder.SetSoftwareBitmap(source); await encoder.FlushAsync(); // リサイズしたメモリを WriteableBitmap に複写 var writeableBitmap = new WriteableBitmap((int)newWidth, (int)newHeight); await writeableBitmap.SetSourceAsync(memory); // dest(XAML の Image コントロール互換)を作成し、WriteableBitmap から複写 var dest = new SoftwareBitmap(BitmapPixelFormat.Bgra8, (int)newWidth, (int)newHeight, BitmapAlphaMode.Premultiplied); dest.CopyFromBuffer(writeableBitmap.PixelBuffer); return dest; } }
Encoder から SoftwareBitmap を得るのに WrietableBitmap を経由しているのがあまりしっくりこないけど、こっちは問題なく動作した。
BitmapEncoder + BitmapDecorder
他人の力ばかり借りるのも何なので、自分でも考えてみたのはこちら。基本的にはさっきのやり方と変わらないけれど、WrietableBitmap ではなく、BitmapDecorder を利用している。
public static async Task<SoftwareBitmap> ResizeAsync2(this SoftwareBitmap source, float newWidth, float newHeight) { if (source == null) return null; using (var memory = new InMemoryRandomAccessStream()) { var encoder = await BitmapEncoder.CreateAsync(BitmapEncoder.PngEncoderId, memory); encoder.SetSoftwareBitmap(source); await encoder.FlushAsync(); var decoder = await BitmapDecoder.CreateAsync(memory); var transform = new BitmapTransform() { ScaledHeight = (uint)newHeight, ScaledWidth = (uint)newWidth, InterpolationMode = BitmapInterpolationMode.Fant, }; var dest = await decoder.GetSoftwareBitmapAsync( BitmapPixelFormat.Bgra8, BitmapAlphaMode.Premultiplied, transform, ExifOrientationMode.IgnoreExifOrientation, ColorManagementMode.DoNotColorManage ); return dest; } }
これも問題なく動いたが、どうも WrietableBitmap バージョンと比べると動作が遅い。Encoder/Decorder の生成にかなりコストがかかるようだ。となると、そもそも Encoder/Decorder は毎回生成せず、使いまわしたほうが良いのかもしれない(拡張メソッドにするのもあまりよくない、もしくは拡張メソッドに Encoder を渡すようにする)。
とりあえず、これで基本的な使い方はわかったような気がするので、画像の回転などは簡単に作れそう(Transform するだけ)。作るうちにペン対応なんかもやりだして、なかなか完成しないけれど、開発中のアプリはなかなかよく動いており、「ブログ、また書こうかな」っていう気がわいてきた。
スマホで写真を撮る → 「スマホ同期」アプリでコピー → はてなブログに張り付け
Window 10 の「スマホ同期」アプリのおかげで、スマホの写真を用いてブログを書くのがとても簡単に……ならない話。
「スマホ同期」アプリというのは、PC とスマホの間でデータを同期するアプリ……ではなく、どっちかっていうと、PC からスマホを「のぞき込める(リモートアクセスできる)」アプリだと思う。スマホをポケットやカバンのなかにいれたまま、そのデータ(写真)にアクセスしたり、SNS/MMS のやり取りや通話が行える。
最近、この「スマホ同期」アプリのフォト機能が強化されて、リモートアクセスできる写真の数が 25 → 2,000 に拡充された。
25 枚しか同期できないときはたいして魅力に感じなかったが、2,000 ともなるとなかなか便利だ。たとえば――
「スマホ同期」アプリでスマホの写真をコピーし、はてなブログに張り付ければ、そのまま写真がアップロードされる。[共有]コマンドで「切り取り&スケッチ」アプリをはさみ、ペンで書き込みを入れて貼り付けるというのも簡単だ。
でも、ここで問題となるのが、はてなブログ側。アップロードできる画像のファイルサイズに制限があるので、単にコピーするだけではときどきアップロードに失敗してしまう。[共有]機能で他のアプリに送るにしても、「切り取り&スケッチ」アプリにはリサイズ機能がない。「フォト」アプリに送れば(なんで「スマホ同期」アプリから直接共有できないんだ?)リサイズ機能があるが、こいつはファイルを保存する。まぁ、保存したファイルを Web ブラウザーにドラッグ&ドロップすればいいんだけど、クリップボードで操作が完結しない(余計なマウス操作が必要になる)のは面倒だなー。
ってわけで、画像をリサイズするだけのプチアプリでも作るか、という気になっている。
大三島まで初詣に行った
元日はあいにくの曇り空、初日の出を拝むのは難しい……というのは天気予報で知っていたので、朝は目覚ましをかけずにぐっすり寝た。それでも朝の8時にはパッチリと目が覚め、大変活動的な気分になる。親父をたたき起こして、今治の喜助の湯にでも入ろうと、S660 をマンションの機械式駐車場から引っ張り出して乗り出した。
北へ進路を取り少し走り出すと海に出たが、空はスカッと晴れ渡っていた。ルーフを開けて走ってもよいぐらいだ(ナビシートの人が反対したのでこれは断念)。「せっかくいい天気なのに、お風呂に入るだけではもったいない」――今治市街はそのまま通過して、しまなみ海道に乗り、大三島へ向かうことにする。大山祇神社で初詣だ!
通常、大山祇神社へ向かうには大三島 IC を左に折れて、山の中を行く。けれど、今回は急ぐ旅ではなし、島の南をぐるっと回って、景色を楽しんだ。
ついでに宮前港から神社の参道に入り、地ビール屋さんでお持ち帰りのシュワシュワ(1番と4番)を確保。正月だからあまり期待していなかったけど、お店が開いていてめっちゃうれしかった。
大山祇神社はいつもそれほど人が多くなく、静かでよいところなのだけど、さすがに元日ということもあり、人出が多く、それを当て込んだ屋台も数件出ている。駐車場を求めるクルマは長蛇の列をなし、動く気配がない。けれど、僕らはあまりクルマのこない反対側からきたこともあり、すんなり駐車場を見つけることができた。よい景色が見れた上に、渋滞を避けられて、大変気分がよい。
――というわけで、元日の大三島は南回りか北回りでぐるっと回った方がよいと思う。なんなら、少し遠くはなるが、旧大三島町役場(現在は今治市の支所、コミュニティセンター?)の広い駐車場に停めてしまい、参道をゆっくり散歩しながら神社に向かうとよいだろう。
話が少し逸れた。
お参りを済ませて(30分ぐらい並んだ)、商業繁盛の木札を買い、帰りに出店のイノシシコロッケを買って食べた。
行きしなにソーセージを味見させてもらって目をつけていたんだが(← 鳥居をくぐる前に獣肉食べんなよ!)、普通のコロッケよりちょっと野性味があって、大変おいしかった。
――しかし、そこからが問題。
気まぐれで大三島まで足を延ばしたために、燃料がない。島のガソリンスタンドにお金を落とすつもりが、元日のためかどこも開いていない。燃料の残量計が2メモリしかない状態でしまなみ海道に上がり、アクセルをずっとパーシャルにしてエコ運転を心掛けたが、とうとう大島(大三島じゃない)を越えたあたりで燃料メモリがなくなり、マジでガス欠になりかけた。幸い、今治 IC まではたどり着くことができ、近くのガソリンスタンドを何件かあたってやっとの思いで給油できたが……かなり冷や冷やものだった。
教訓:元日は燃料を早めに補給しておく
ちなみに S660 のタンク容量は 25L。航続距離でいうと、だいたい 380km ぐらいかな(15km/L 計算)。燃料計の上の方の目盛りはなかなか減らないけど、下の方になると割と急に減っていくような気がするので注意しておきたい。
その日は、今治の喜助の湯で冷や汗を流し(露天風呂で天皇杯の決勝をちょっと観てた)、ルーフを開けて山ルートをとり、松山まで戻った。温泉で火照った体に、ほどよい新年の冷気が気持ちよかったけど、父ちゃんは鼻水ずるずるになってた(=人=
だるろぐ PV ランキングで振り返る、わいの 2019 年
今年はあまりブログを書かなかったのだけど、とりあえず振り返ってみる。ちなみに、去年はこちら
- Connected Devices プラットフォーム というサービスが CPU を浪費する - だるろぐ
- 1月21日:S660 の試乗をしてきた → 気絶しているうちに…… - だるろぐ
- 3月25日:S660 が納車されました - だるろぐ
- メモ:プリンターで白黒反転して印刷される - だるろぐ
- 5月10日:だるハウスのカギを受け取りました - だるろぐ
- 特定条件下で OneDrive が同期されなくなる - だるろぐ
- 2018年に買ってよかったと感じたもの、悪かったと感じたもの - だるろぐ
- Surface Dock に USB 機器を接続しても認識されない - だるろぐ
- 7月1日:すまい給付金を申請してきました - だるろぐ
- 2月25日:18禁ラーメンを食べて死にかけた - だるろぐ
- 5月29日:汚いキーボードを掃除したらなんと昇天してしまったので悲しんでいたところ、新しいキーボードが生えてきたのだが - だるろぐ
- 京アニの事件について - だるろぐ
- 4月20日:39歳になりました - だるろぐ
- 2月17日:確定申告終わりました(freee で電子申告! - だるろぐ
- Surface Dock のファームウェアってアップデートできるんだって - だるろぐ
- 3月22日:最寄りの銀行の支店が閉鎖したその日、だるハウスの手付け金を振り込んできた - だるろぐ
- 4月13日:四国カルスト~室戸岬 - だるろぐ
- 勝手におカネを増やしてくれるらしいという THEO をはじめた - だるろぐ
- 日帰り~一泊の場合のモバイルバッテリー運用 - だるろぐ
- すまい給付金を申請してから、受け取るまでにどれぐらいかかるのか - だるろぐ
クルマを買ったり、マンションを買ったり、ブログには書いてないけどネコを飼ったり、割と激動の年になりましたね。常々「ほしいなぁ」って思ってた環境が全部手に入った感じ(ただし「理解のある妻」を除く)。
Le chat
Je souhaite dans ma maison:
Une femme ayant sa raison,
Un chat passant parmi les livres,
Des amis en toute saison
Sans lesquels je ne peux pas vivre.理解のある妻がいて
本の間を歩くネコがいて
それなしではどの季節も生きてゆけない、そんな友達がいる。
そんな家に、わたしは住みたい。
半面、仕事がちょっとしんどくて、ブログを書き続けられなくなったり、読む本の量が激減したり、プログラミング的なことをしなくなるなど、活動面では充実したとはいいがたい年になりました。休める時間があれば、お酒飲んで、ゴロゴロとマンガを読んだり、ゲームで憂さを晴らす感じ。精神の回復がむかしほどうまくいかなくなって、だるいなぁ、切り替えができなくなったなぁっていう実感があります。歳を食うってこういうことなのかねぇ……つらたん。
懸念の Amazon 依存は酷くなる一方で、今年はとうとう 100 万円を突破したらしいです。引っ越しに合わせていろいろ買ったのと、モニターを新調したのが大きかったのかな? 来年はだいぶ減りそうな気がしています。
それでは、よいお年を。
■
序の部分を読んでみたけど、割と面白かったので戯れに調べてみた。諸子百家や史書の故事ならいざ知らず、詩のことはほとんど知らないな……今度読んでみようかと思う。
夫唐、虞之世,結繩而足治,屈指而足算。
唐:陶唐氏、堯。古の聖人。皇帝。
虞:有虞氏、舜。堯から禅譲され、四海を治めた聖人。
結繩:ロープの結び目で数を数えること(『老子』)。インカでもロープの結び目を文字としていた(キープ)。堯舜の時代は、結繩(キープ)があれば世を治めるに充分であったし、指で数えればそれで足りた。
是時豈料百代之後,計算機械之巧,精於公輸之木鳶,善於武侯之流馬
公輸:儒者・公輸盤(こうしゅはん、魯班)のこと。彼の作った木製の鳶(とび)は空を自在に舞ったという。
木鳶:今でいう凧のことらしい。公輸盤はこれに乗ったというけれど、実際には軍事偵察用だったようだ。墨子も作ったことがあり、これに関する寓話がある
武侯之流馬:武侯は諸葛亮のこと(諸葛武侯)。彼は魏を北伐するため、輸送のために木牛流馬を開発したというが、実際にどんなものかは謎
程式語言之多,繁若《天官》之星宿,奇勝《山經》之走獸。鼠、蟹、鑽、魚,或以速稱。蛇、象、駱、犀,各爭文采。
程式(chéng shì):プログラミングのことらしい。
天官:古代中国の官名。周の六官の一つで、国政を総轄し、宮中事務をつかさどった(コトバンク)。“《》”で括ってあるので、ここでは書名(『史記』天官書)を指すらしい
星宿:二十八宿の一つで、南方朱雀七宿の第四宿……のことらしいが、多分、ここでは星と星座のこと
山經:『山海経』。中国の地理書で、魑魅魍魎の類が開設されている。中国妖怪・霊獣のガイドブック
鼠、蟹、鑽、魚、蛇、象、駱、犀はプログラミング言語。オライリー本の表紙か何かからとっているのか。

- 作者:Mat Ryer
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2016/01/22
- メディア: 大型本
方知鬼之所以夜哭,天之所以雨粟。
かつて蒼頡(そうけつ)が書(文字)を作ったが、そのとき天は粟を雨のように降らせ、鬼は夜に泣いた(『淮南子』)
然以文言編程者 ,似所未有。此誠非文脈之所以傳,文心之所以保。嗟予小子,遂有斯志。然則數寸之烏絲猶覆於頭,萬卷之素書未破於手;一身長羁于远邦,兩耳久旷于雅言。
詩は苦手なのでパス。
然夫文章者吾之所宿好,程式者偶承時人之謬譽。故希孟不慚年少,莊生不望無涯。乃作斯言。
希孟:画家・王希孟。若くして亡くなった(享年23歳)が、『千里江山図』(18歳のときの作)などの傑作を残す。
莊生不望無涯:吾生也有涯,而知也無涯(『荘子』養生主篇)
誠未能嘔瀝長吉之心血,亦庶幾免於義山之流沫。
長吉:唐代中期の詩人、李賀。この人も短命だった。
義山:李商隱。『李賀小伝』を著した晩唐の詩人。
既成之後,復學干將鑄劍而自飼,越王嚐糞而當先。
干将:春秋・呉国の名工。莫耶は夫人。二人の名を冠した剣は、名剣として有名。びっくりなことに、当時は鍛造の技術がないので、鋳造(鑄)で作られたのだが、干将は亀文、莫耶には漫理(いずれも文様)が浮かんだという。
越王:勾践。呉王夫差に敗れる(会稽の恥)も、屈辱を忘れず(臥薪嘗胆)、のちに捲土重来して呉を滅ぼした。『越王勾践剣』が墓から出土する
自謂偶追《十書》之筆意,但恨少八家之淋漓。
算経十書:古代中国の数学書十種。唐代に数学者を養成する学校〈算学〉が設けられ、その教科書として使われた
八家:唐宋八大家のことか。唐代から宋代にかけての名文章家
此子山所謂士衡抚掌而甘心,平子見陋而固宜。
子山:南朝梁の詩人、庾信。梁の滅亡後、江北(西魏・北周・隋)に仕えることを余儀なくされた。代表作『哀江南賦』
然則雖實覆甕之質,尚存斧正之望;
西晋の陸機は「蜀都賦」「呉都賦」「魏都賦」という三都賦の制作を構想していたが、ブサメン左思がすでにそれにとりかかっていると聞く。「どうせ田舎者だから、できたとしても酒の甕のフタにしか役に立たんよ」と見くびっていたところ、“洛陽の紙価を高からしめる”出来にびっくりして執筆を断念する羽目になってしまった。斧正は他人に添削を乞うこと。同義語に「斧鉞(オノ・マサカリ)を加える」があるが、プログラマーは他人にマサカリを投げるのが好き。
雖乏呂相之金,易字之渴蓋同。此亦開源之大義,吾輩之所以勉勵也。一笑。
呂相之金:呂相は戦国・秦の丞相・呂不韋のこと(「奇貨居くべし」の人)。『呂氏春秋』という百科事典みたいなものを編み、「一文字でも易えることができたら千金をやる」(一字千金)と豪語した。
■
そろそろ年末進行ということもあり、この4連休(金曜日もお休みにした)はゴロゴロして英気を養いの、ちょっと仕事を齧りの、溜まった家事を片付けのと、結局、まとまったことは何もせずじまいに終わりそうだった。しかし、せっかくのまとまった休みなのに何もしないというのももったいない。そんなわけで、愛媛県立美術館まで足を運び、企画展を見てきた。
I'm at 堀之内公園 in 松山市, 愛媛県 https://t.co/VN5CgSuc4U pic.twitter.com/3zFCEtdclC
— リチウムイオンやなぎ (@daruyanagi) 2019年11月4日
お城の広場ではラーメン博かなにかのイベントをやっているようで、なかなかの人出。その影響か、美術館にもそこそこの人がいた。チケットを購入し、今回は独りということもあり、音声ガイドも借りた。美術館は友人と回ることがほとんどで、そっちの方が好きなのだけど、独りは独りで、マイペースで回れるし、音声ガイドを聞きながら没入できるので悪くはない。
自分は不勉強で、「国立トレチャコフ美術館」というのが何なのかすら知らなかったのだが、元々はとあるロシアの実業家が設立した美術館なのらしい。当時のロシアは帝政末期で、美術を市民へ開放する運動が盛り上がりつつあった。権威に反骨を示した画家たちは移動展覧会を催し、移動派と呼ばれる。彼らの作品を積極的に収集し、それを後押ししたのがトレチャコフだった――という説明はあまりなかったように思うけど、音声ガイドなどを総合するとそういうことらしい。
企画展はロシアの春夏秋冬、人々、都市といったテーマで作品をくくり、順に回覧できるようになっていたが、まぁ、確かに美しいが、シーシキンという人物が描く森の絵と迫力のあるトロイカの絵以外は、個人的にはピンとこなかった――冬を描いた絵がそう多くはないという事実の方が個人的には興味深い。思うに、これぐらいの絵を描く画家というのは、時代が許せばいつもそれなりにいたのではないだろうか。それに価値がないなどというつもりはないが、おそらく、こうした絵の価値は歴史的背景を背負ってこそ存在するのだろうと感じる。たぶん、この時代にこのようなクオリティで描かれたことに価値がある。
思うに、この時期はロシアにとってのルネッサンスだった。冬の絵が少ないというのも、ロシアの冬の厳しさもさることながら、帝政時代、官製美術を「冬」とみなし、それを乗り越えようという心理が働いたからではないか。民衆に寄り添うというのならば、ロシア国民にとってもっとも重い季節は冬であろう――ならば、冬を書くべきだ。にもかかわらず、それはそれほど多くないという。貧しさと愚かさとガップリ四つに組んだ同時代の文学に比べ、ロシア絵画がそれほど評価されていないのは、そういうところかもしれないと妄想などしてみた。芸術を民衆へ開放するとて、結局のところ新しいパトロンが皇帝と貴族ではなく、トレチャコフに代表される裕福な市民になりつつあることを敏感にかぎ取って、そちらに迎合しただけではないだろうか……などと考えながら、今回の企画展のメインディッシュの前にたどり着いた。
この絵の題名は「忘れえぬ人」だというが、まさにその通りだと感じる。自分は芸術に不勉強で何も語る言葉を持たないのだけど、モナ・リザにも通じる魅力があると思う。なにより、上から見下ろす目が魅力的だ。一言、言葉でも交わそうものなら、一生「忘れえぬ人」になっただろう。
天邪鬼的な解釈をするのは、それで打ち切った。残りの絵はさらっと見て、音声ガイドを返却し、あとは花園町のインドカレー屋でシークカバブをアテに1杯――実際はビール3杯――飲み、マトンのカレーを存分に楽しんでから、ふらふらと家路についた。
■
どやー!! #NintendoSwitch pic.twitter.com/8aKNfv1TH3
— リチウムイオンやなぎ (@daruyanagi) October 31, 2019
最近、Nintendo Switch を購入して、フィットボクシングというゲームに勤しんでいます。毎日コツコツやって、すでに1カ月以上。こんなに継続できているのは、小学校の頃の夏休みのラジオ体操以来かも。

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- 発売日: 2019/06/27
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Fit Boxing (フィットボクシング) -Switch
- 出版社/メーカー: イマジニア
- 発売日: 2018/12/20
- メディア: Video Game
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はじめは
- 痩せられたらいいなぁ
- 不眠が直ればいいなぁ
- 肩こり直らないかなぁ
と思って始めたのですが
- むしろ体重が増えた(78kg → 81kg)
- 相変わらず眠れない
- 肩こりは現状維持
って感じです。でも、カラダは心なしかシュッとしたかも。脇の下の肉が余ったり、太ももの内側が擦れたりといったことは少なくなったように思います(デブ特有の悩み)。始めた当初は息絶え絶え、ワンツーを打っては肩が、ダッキングをしては膝上が筋肉痛になっていたのですが、今となってはちょっと物足りないかなぁ、と思うほど。上級コンビネーションでも息が切れなくなりました。息が切れるほどの運動をここ数年間やったことがなかった自分にとっては、大きな進歩です。
個人的にはトリプルパンチみたいな、体をひねるコンビネーションが好きかな? 逆に、前後左右のステップが混じるメニューは、TV の前にある程度スペースがないとうまくできないので好きじゃないかも。環境上、あまりやりたくないメニューはデイリーメニューから除外できる仕組みがあればいいかなぁって思いました。
最近はリングフィット アドベンチャー というゲームが人気みたいですね。

- 出版社/メーカー: 任天堂
- 発売日: 2019/10/18
- メディア: Video Game
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気が向いたら買ってもいいかなぁって思います。結局のところ、もっと体をいじめて、基礎代謝を上げないことには痩せないみたい。代金の元が取れる程度にはこのソフトを極めたいけれど、いい加減飽きてきたし、リングフィット アドベンチャーに乗り換えるかも。
すまい給付金を申請してから、受け取るまでにどれぐらいかかるのか
すまい給付金げっと! pic.twitter.com/JvrFYlF542
— このだるやなぎは全年齢向けなのでスケベイベントがない (@daruyanagi) August 30, 2019
先日申し込んでいた「すまい給付金」の振り込み通知が来ました。
書類を出したのが7月1日で、振り込み通知が来たのが8月30日(末日)。ちょうど2カ月かかった計算になりますね。よそのブログだと1カ月半できたという人もいるのですが、時期や申請内容にもよるのかもしれない。おおむね1カ月半から2カ月半を見ておけばいいのではないでしょうか。書類に不備があれば、それ相応に時間が余計にかかるはずです。――そういえば、今回は自分一人でやったのに、書類不備がなかった。えらいぞ、俺!
ちなみに、振り込み日は8月20日だそうです。今月のローンの引き落とし日には間に合いませんでしたが、うちのローンの支払いは管理費・修繕積立費・駐車場代(+銀行引き落としにしている水道代)を含めて10万円弱なので、だいたい3カ月分になります。
うちは売り上げの入金先口座とローンの口座が分かれていて(ローンを組んでくれた銀行がメインバンクじゃないから)、毎月資金移動を行う必要があるのですが、年内は資金移動をしなくて済むので気が楽です。これでお母ちゃんに借りたマンションの前金も返せそうでうれしい……。
メモ:Windows 10 バージョン 1903 の更新プログラム(現時点でお客様による操作は必要ありません)
バージョン 1809 のまま放置している環境に、こんな表示がきた。お使いのデバイスではまだ準備が完了していないので、現時点でお客様による操作は必要ありません